「消費者が畑に来て、収穫して買う」——農業の新しい売り方を広げるプラットフォーム『あぐりどあ』。生産者でもある代表取締役の庵原 尊司様に、CFOne導入の経緯と、創業期のバックオフィスの変化を伺いました。

「畑に行って、収穫して買う」——農業の新しいかたち
まずは、御社の事業内容を教えてください。
ひとことで言うと、農業系の情報サービスです。「あぐりどあ」という、生産者と消費者をつなぐプラットフォーム(マッチングサイト)を運営しています。会員登録した消費者の方が、生産者さんの畑へ直接行って、自分で収穫し、その分の代金をスマホで支払う——そんなサービスです。
収益はどこから生まれるのですか?
会費や広告ですね。野菜の販売代金は生産者と消費者が直接やり取りするので、そこからはいただきません。生産者さんからすると、利益がより多く手元に残る仕組みになっています。
農業そのものではなく、このプラットフォームを創業されたきっかけは?
私自身が農家でもあるのですが、昨今の暑さで「作る」ことはかなり難しくなっていて。それはそれとして、「売る」ことに注目したんです。二束三文で売るのは簡単ですが、適正価格以上で売ろうとすると一気に難しくなる。市場に卸すと、ざっくり半分くらい手数料で取られてしまう。100万円売っても、手元に残るのは50万円ほど、ということも珍しくありません。
市場価格そのものは変えられませんが、利益率や時間効率は上げられます。そこで考えたのが、「消費者が畑に来て、収穫して購入する」という形でした。理屈上は、畑で全部収穫購入してもらえれば利益率は90〜95%。100万円の売上が、ほぼそのまま手元に残る計算です。
御社ならではの強みは、どんなところにありますか?
利益率が上がる仕組みをつくれることですね。とくに相性がいいのは、住宅街の中にあるような畑——都市型農業です。小規模・中規模の農家さんや、週末に畑をやっている方など、これまで見過ごされがちだった方々に向いています。ちゃんと作ったら、ちゃんと利益につなげて続けていきましょう、という想いでやっています。
導入前の課題スタートアップに、税理士の固定費は重い
CFOne導入前、経理まわりはどんな状況でしたか?
正直に言うと、スタートアップはお金がないんですよね。人を雇えるわけでもないので、一人でこなす部分がたくさんあって。スタートアップ向けに年間20万円弱で見てくれるところもありますが、それでもまあまあの負担でした。
とくに負担に感じていたのは、どんなところですか?
もう全般ですね。かじる程度なら分かっても、知らないことがたくさんある。知らないから人にお願いする=お金を払う、という構図です。とくに決算ですね。日々の領収書・売上・支払いの積み重ねがあって、最終的に決算をして、税金を払って……という一連が、最初は本当に分からなかった。「何が正解で、何が漏れていて、そもそも何をすればいいのか」すら分からない状態でした。
税理士さんの相場は、どのくらいを想定されていましたか?
スタートアップでも、安くて20万円弱が相場という感じでした。決算で10万円、日々の分で月10万円ほど、トータルで20万円弱。そこまでなら何とか、ですが、それ以上となると厳しいな、と。
もしCFOneがなかったら、どうされていましたか?
その20数万円を払うしかなかったですね。自力でやる時間は根本的にないので。会社員をしながら、創業した会社もやって、さらに農業もやっているので、丸々自分で、というのは時間的に難しいんです。
導入の決め手決め手は「約半額」と、伴走してくれる仕組み
CFOneを知ったきっかけは?
知人の紹介で出会いました。もし出会っていなければ、同じくらいの金額の税理士さんを紹介してもらっていたので、そちらにお願いしていたと思います。
その中で、CFOneを選んだ決め手は?
金額が大きいですね。ざっくり約半額くらいでした。自分で手を動かす必要はありますが、その分はシステムでサポートしてくれる仕組みがある。それなら、やれるんじゃないかと思って始めました。
導入後の効果自分で手を動かすほど、会計が「分かってくる」
導入後、経理・税務まわりの変化を感じることはありますか?
1期目は、とりあえずレシートを出して向こうで処理してもらって、決算も全部作ってもらっていました。書類を見ても何が何やら、という感じで。でも2期目は、自分でも処理をするようになって、「何をやっているのか」が何となく分かってきたんです。
どんなときに「分かってきた」と実感されましたか?
日々、領収書をアップロードすると、貸借対照表や損益計算書など、いろいろな書類ができていきます。最初は理解できていない部分も多かったのですが、「こういう書類ができていくんだな」と。金融機関から「この書類を出してください」と言われて、「あ、これを参考にしているんだ」と、少しずつ理解できてきたイメージです。自分で手を動かす分、知識がついていく感覚はありますね。最終的には税理士事務所がサポートしてくれているので、その安心感もあります。
CFOneへの期待「ぱっと見で分かる」へ、これから一緒に
使ってみての率直なフィードバックがあれば、教えてください。
対面で話さないと解決しないものはそれでいいのですが、そこまでではないものは、AIでさくっと解決できると嬉しいですね。あとは、機能が増えてきた分、「何が終わっていて、何が終わっていないか」がぱっと見で分かるようになると、もっと使いやすいなと。いつ、何の作業(税金の支払いなど)が必要かが、カレンダーで分かるといいなと思います。
こうした率直なフィードバックを伝え合えるのも、伴走型ならでは。CFOneでは現在、未処理タスクの可視化やスケジュール表示など、「ぱっと見で分かる」画面へのアップデートを進めています。
おすすめしたい企業創業期のスタートアップにこそ
どんな会社に、CFOneをおすすめしたいですか?
単純に、スタートアップ系は全然ありだと思います。10万円ほどで、自分の手も少し動かしますが、スタートアップなら売上もまだ大きくないでしょうし、そこまでの負担にはならない。スタートアップでなくても、規模の小さい企業さんなら問題なく使えると思います。
どのくらいの規模まで合いそうですか?
従業員でいうと5人以下くらいまでは全然ありですね。10人くらいになると、売上もそれなりに立っているはずなので、年間20万円ほどの税理士報酬も無理なく払える。ちょうど、お金とリソースのラインかなと思います。
今後の展望・事業PR株式会社あぐりどあについて
今後の事業展望を教えてください。
プラットフォームの会員——生産者さんも消費者さんも——を増やしていきたいです。ただのビジネスではなく、ソーシャルビジネスだと思っているので、社会貢献の側面も大切にしたい。環境問題から食料問題への影響が深刻になるなか、畑の現場で生産者と消費者がつながり、「楽しい」から「大事だよね」へと関心が広がるきっかけになれたら。みんなが畑をやることで、食料自給率にも貢献していきたいですね。
最後に、事業・サービスのPRをお願いします。
消費者にとっては、畑に行くことで、どんな環境・栽培方法・生産者かを知ることができます。これ以上の安心・安全はない、と思っています。歩いて行ける畑で収穫して買える——物流に左右されず手に入るのは、大きな強みです。住宅街の都市型農業の畑は、避難場所や備蓄といった防災の観点でも価値がありますし、土や植物に触れることでリフレッシュやストレス発散、免疫力の向上といった健康面、いわば「未病」への貢献もできると思っています。ぜひ、皆さんに畑を体験してほしいですね。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
導入企業プロフィール
| 会社名 | 株式会社あぐりどあ |
|---|---|
| 業種 | 農業系プラットフォーム(アグリテック) |
| 事業規模 | 法人(数名) |
| URL | https://agridoor.co.jp/ |
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